わかる!くわしい!高齢者の整形外科疾患
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骨粗鬆症とは?

骨形成と骨吸収のバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回ると、骨がもろくなり
骨粗鬆症となります。

骨は常に、作られては吸収されて(いわゆる新陳代謝)、その形を保っています。
骨が作られる事を骨形成、骨が吸収される事を骨吸収と言いますが、
骨形成は骨芽細胞が、骨吸収は破骨細胞が行います。

通常は、骨形成と骨吸収のバランスがとれています。このバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回ると、骨がもろくなり、骨粗鬆症となります。
診断は、骨密度をもちいて行います。骨密度が若い人の平均の70%をきると、骨粗鬆症になります。高齢化社会に伴い、骨粗鬆症患者は年々増加しており、その数は今や1000万人と言われており、社会問題となっています。


骨粗鬆症になると、どうして困るの?

少し、転んだだけでも、簡単に骨折を起こすようになります。
骨粗鬆症になっても、実は、あまり症状はありません。では、何が困るかと言うと、骨折を起こしやすくなるという事です。起こしやすい骨折は、脊椎圧迫骨折大腿骨頚部骨折上腕骨近位骨折、橈骨遠位端骨折です。特に、大腿骨頸部骨折は、生活レベルや歩行能力を落とすだけでなく、生命予後にも関わってくるため、注意が必要です。


骨粗鬆症にかかりやすいのは?

骨粗鬆症のリスクファクターは以下の通りです。
※その他にも、以下のような病気のある人は、骨粗鬆症に注意する必要があります。
糖尿病、慢性肝疾患、慢性腎疾患、胃腸切除歴、甲状腺疾患
関節リウマチ、ステロイド長期服用、閉経前の子宮・卵巣切除


  高齢者(特に女性)
中高年になると、年齢とともに骨密度は低下してきます。特に、女性の場合、閉経後、骨密度は急激に低下するため、注意が必要です。
中高年
  過激なダイエット
栄養が不足すると当然骨はもろくなります。
ダイエット
  遺伝
おばあちゃん、お母さんが骨粗鬆症であった場合(ひどく腰が曲がった、年をとって大きな骨折をしたといった場合)注意が必要です。
遺伝説明
  栄養の偏り(カルシウム不足)
右の絵のようなカルシウム豊富な食品をとっていない人は、骨粗鬆症になりやすいです。
カルシウム
  やせすぎ
やせすぎている人は、ほねにかかる重みが少ないため、骨が弱くなりがちです。右のような女性は要注意です。
やせすぎイメージ
授乳
赤ちゃんにカルシウムを取られてしまいます。子だくさんの方は注意が必要です。
授乳イメージ
  喫煙
たばこは骨をとかします。
たばこ
  過度の飲酒
飲み過ぎもよくありません。ただし、適度な飲酒は骨によいと。
お酒


骨粗鬆症の治療は?

治療には、生活習慣の改善が必須です。また、最近、骨粗鬆症を予防するお薬も出てます。


生活習慣の改善

食事はなるべくカルシウムを多く含む食事を心がけましょう。
現在、日本人の一日のカルシウム摂取量は550mgといわれていますが、
骨粗鬆症予防のために必要なカルシウムは800mgです。
まずは、今の食事にプラス200mgのカルシウムを追加しましょう。
運動は定期的な運動をして骨に負荷をかけることで、骨は強くなります。  

無理なく運動を続けることが大切です。
日光を浴びることで、ビタミンDという、カルシウムの吸収を助けるビタミンが活性化され
骨は強くなります。

運動イメージ 日光浴イメージ

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