人工膝関節手術について
変形性膝関節症や関節リウマチなどの病気によって、膝の痛みが非常に強くなることがあります。こうした痛みを和らげるため膝関節を人工のものに置き換える手術が、人工膝関節全置換術です。
この手術の対象となるのは、膝関節の軟骨の磨耗や骨の変形が強く、内服薬、外用薬、関節内注射、理学療法などの保存療法をしても強い疼痛や歩行障害が残る方です。
ある程度進行した関節の変形や骨の破壊は、手術をしないと進んでしまう確率が高く、将来的に歩行が困難になることがあります。
また、手術自体が難しくなることもあり、適切な時期に手術をする方が得策であるといえます。
また、長期にわたって鎮痛剤を用いることは、体にとってもよくありません。
手術により運動機能を回復すること、薬剤の使用量が減ることは身体に有利に働くと考えられます。
この手術では、まず、膝の皮膚を15〜20p切開し、お皿の骨の内側から関節を開きます。
続いてももの骨、すねの骨、膝のお皿それぞれの表面を、5ミリから1センチ程度切り取ります。そして、金属およびポリエチレンでできた人工関節をはめ込み、骨セメントを用いて固定します。
膝関節の置き換え |
手術のキズ |
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■人工膝関節全置換術のレントゲン
手術前 |
手術後:前後方向のレントゲン |
手術後:側方向のレントゲン |
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■変形性膝関節症に対する人工関節置換術の一例