大腿骨頚部骨折の手術について
大腿骨頸部骨折では、治療は、基本的に手術となります。
手術の方法は、内側骨折か外側骨折かで異なります。
内側骨折でひびのみの場合はスクリュー固定を、完全な骨折の場合には、人工骨頭置換術を行います。外側骨折の場合には、Compresssion
hip screw, Proximal femoral nailなどを用いた骨接合術を行います。
スクリュー固定
矢印の部分にひびが入っています。術後はスクリュー3本で固定しています。
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受傷時
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術後
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人工骨頭置換術
内側骨折の場合、完全な骨折になると、骨癒合が期待できないため、
人工のものと交換します。
これを、人工骨頭置換術といいます。
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受傷時
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術後
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骨接合術
外側骨折の場合、骨癒合が期待できるため、骨折部をCompression hip screw (CHS)やProximal femoral
nail (PFN)といった固定器具で固定します。
CHS(Compression hip screw )
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受傷時
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術後
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PFN(Proximal femoral nail)
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受傷時
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術後
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予防が大切
大腿骨頸部骨折を受傷しても、適確な治療をおこなえば、
決して寝たきりになる事はありません。
しかし、やはり、歩行能力は、1ランク程度低下します。
例えば、何も持たずに歩いていた人は杖で歩くようになったり、というふうにです。
したがって、予防が非常に大事になります。
大腿骨頸部骨折のリスクは骨粗鬆症と転倒なので、その二つを予防する事が大切です。