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腰部脊柱管狭窄症とは? 加齢により変形性腰椎症が進み、かたく膨らんだ椎間板や、腰椎の変形のために腰の神経が圧迫されて、腰通や脚のしびれや痛み、知覚低下や筋力低下などの神経症状がでる病気が腰部脊柱管狭窄症です。
腰部脊柱管狭窄症の症状は、間欠跛行、両下肢のしびれ、冷感、知覚鈍麻、筋力低下、膀胱障害などです。 どんな症状があるの?
間欠跛行は腰部脊柱管狭窄症に典型的な症状で、決まった時間の歩行で下肢痛を生じるもので少し休むとまた歩き始められるというものです。 間欠跛行は、腰部脊柱管狭窄症とともに閉塞性動脈硬化症(動脈硬化で下肢への血流が悪くなった状態)でも現れます。腰部脊柱管狭窄症の場合、1)下肢の筋力低下や知覚鈍麻を伴う、2)押し車を用いた前傾姿勢での歩行や自転車であれば痛みを生じない、3)疼痛出現後の休憩時間が数分間と短い、4)前屈位での休息が特に効果的である、といった特徴があり、閉塞性動脈硬化症とみわけることができます。
腰部脊柱管狭窄症の検査について
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病院では、痛みやしびれ、神経症状などを中心とした診察、レントゲン撮影、MRI撮影などを行い、神経症状の有無や程度、画像上の神経圧迫の有無を確かめます。
どんな治療があるの? 内服治療は、神経の血行をよくするプロスタグランジン製剤やビタミンB12の内服、ブロック注射(腰やその周辺の神経の通り道への局所麻酔薬の注射)、消炎鎮痛剤などです。
また、腰部脊柱管狭窄症のために、強い神経症状、すなわち、知覚の完全麻痺、下垂足、尿閉や失禁などの強い膀胱障害がでた場合は、手術の適応となります。時間をおくと手術で神経の圧迫を取り除いても、神経症状が戻らないことがあるからです。また、強い神経症状がなくても、しびれや痛みや間欠跛行のために長く歩けないなど、つらい症状が長く続き、画像検査でも強い圧迫が見られる場合は、積極的に手術を行なうほうが得策です。
腰部脊柱管狭窄症の手術について
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手術は、骨を削って神経の通り道を広げる、腰椎椎弓切除術が中心です。腰椎にぐらつきがあれば、金属のスクリューやプレートで固定することもあります。 |
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