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偽痛風とは?
関節にピロリン酸カルシウムという石灰分の結晶が貯まり、これにより強い関節炎が誘発され、「痛風のような」強い関節炎がおきる病気です。痛風は尿酸結晶によるものですので、名前は良く似ていますが、まったく別の原因です。
どのくらいの人に起こるの?
高齢者では良くみられますが、若い人には極めて稀です。
どんな症状が出るの?
膝関節や手関節に多く、急に関節が腫れて強い痛みがでます。関節液がたまり、38度を越える高熱が出ることもしばしばあります。
何もきっかけがない場合が多いのですが、打撲や手術、あるいは他の病気のために臥床安静をしている際に起きやすいようです。変形性膝関節症のある膝に多いことも特徴です。
どのように診断するの?
レントゲンでは、軟骨や半月版の表面に石灰が薄い線で見えます。
また、貯まった関節液を注射針で吸引すると濁った関節液がみられます。
この濁りは、細菌感染によるものとよく似ており、念のため細菌培養検査をしておくことになります。
この関節液を偏光顕微鏡という顕微鏡で見ると、ピロリン酸カルシウムの結晶が見られ、これが確定診断の根拠になります。
ただ、症状や関節液の性状だけでも診断は可能です。
どんな治療があるの?
消炎鎮痛剤の内服でかなり改善します。また、ステロイドの関節内注射もきわめてよく効きます。
したがって、診断さえつけば治療は容易です。消炎鎮痛剤を数日飲んで中止してしまうと再発することがあり、2週間以上は続けるほうが良いようです。
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